月経痛・生理痛を東洋医学で考える② 〜冷えとの関係〜

query_builder 2023/12/02
茨木_鍼灸東洋医学
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さてさて前回の投稿では…

気の滞り(気滯:キタイ)や

血の滞り(瘀血:オケツ)によるもの

もしくは…

血の不足(血虚:ケッキョ)による

月経痛及び生理痛を簡単にご紹介しました。


月経痛・生理痛を東洋医学で考える


では、

これらがどのような条件で生じているのか…


という話を今回はしていこうと思います。


さまざまな原因があるのですが、

その中の一因として、

”冷え”によるものがあります。


【冷えは女性の敵】

という言葉、

一度は耳にしたことはあると思いますが…



「女性は身体を冷やすのは良くない」



と言われるのはなぜなのか??


これをちょっと東洋医学的にお話ししていきます。


まず、この”冷え”こそが…

月経痛悪化の原因になっている場合もあるのです。


東洋医学ではいわゆる”冷え”のことを

”寒邪(かんじゃ)”という概念で捉えます。


この寒邪というものは


「凝集性」…事物を凝縮・凝滞させる作用

「収斂性」…事物を収縮させる作用


があります。


例えばですが…

寒いと、グーッと縮こまりますよね?

冷たいものは固くなったりとか。



そんなイメージです。



なんとなーくわかりますかね?




よくあるのが…


・丈の短いスカートで年中、

 足を出して冷えにさらされている

(学生に多いですが、職業柄もありますよね)


・広いオフィスで、デスクワークで

 常に足元が冷える環境だ…

 

などなど。


足を冷やす、ということは

人体において下部を冷やすのと同義です。


つまり、

下部を冷やす=下半身の冷え

に繋がる可能性があるのです。


下半身を冷やすことは、

子宮や卵巣など女性器にも

影響してくる可能性があります。


先ほど述べたように

寒邪には凝集性、収斂性があるため

気の滞り(気滞)や血の滞り(瘀血)が生じ、

もしくは気が滞った結果、

瘀血が生じることもあります。


こういった状況が子宮や卵巣に発生すると、

月経痛・生理痛が誘発されるわけですね。


このような冷えが原因で起こっている月経痛は、

冷えるような環境下において、

痛みが増す、という特徴があります。

逆に温めると緩解します。


これは冷えに限ったことではありませんが、

瘀血が原因となった月経痛があり、

この瘀血が解消せず慢性化、さらに増幅していくと

酷くなる場合は子宮筋腫嚢腫の形成など、

子宮の疾患や不妊につながる可能性があります。


外部環境的に冷やす以外にも…

冷たいものの常飲や、

身体を冷やすもの(アイス類、生ものなど)の喫食など、

そういったものでも影響することがあります。


「女性は身体を冷やすのは良くない」

というものは外部環境のみならず

内部環境においても言えることなのです。



ただ注意してほしいのが…

気滞や瘀血が形成される状況というのは

冷えに限らない、ということです。


逆に”熱”によるものの場合もあります。


次回は…

熱が影響する場合の話をしていこうと思います。



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鍼灸 縁庵

住所:大阪府茨木市永代町6-19 近藤ビル402

電話番号:090-3890-4915

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