二十四節気『立夏』意味合いと過ごし方 〜東洋医学視点で〜

query_builder 2023/05/18
東洋医学自律神経
IMG_7274

【二十四節気『立夏』2023年は5月6日】


5月6日(土)に立夏を迎えました。

暦上では夏に片足を入れ始めたということですね。

春を経て、ここから益々陽の気が強くなってきます。

ジリジリと日差しも強くなってきて、それを体感されているかと思います。


まだ日中と朝晩の寒暖差を感じることもありますが…

もう夏日、真夏日の日が出てきたりして。

立夏を過ぎたといっても、

例年に比べ以上な暑さが最近は記録されています…。


もう日焼け止めが手放せません…。

(女子かっ)



先日ニュースになっていたクジラが湾に迷い込んだ話や、

アザラシが出没した…なんて話もありましたが

あれも温暖化(二酸化炭素の増加)で

大気の温度が上昇→海水の温度も上昇

これにより海流に変化が生じて、異常行動がみられた。

のだそう。

(先日研修に行ったときに、気候について研究されている先生からお聞きしました)


野生動物の行動を観察すると、

自然の気候変動・異常が先読みできたりするのでは…?

と、少し興味がそそられております。


最近、地震も多いですが

少し前に自然界・野生動物の行動に”予兆”を感じるものはなかったか?

などなど…。


少し話がそれましたね。

では、本題に戻ります。



【立夏を3つに区分すると】


二十四節気を更に三つに分けた

七十二侯では以下のように区分されます。


初侯…蛙始鳴(かわず はじめて なく)

☞冬眠から目が覚めたカエルがいよいよ元気に活動し始める。

 


次侯…蚯蚓出(みみず いずる)

☞冬眠していたミミズが土の中から出てくる。

 他の生物は啓蟄(けいちつ)頃に出てくるが、

 ミミズは少しゆっくりと出てきます。


末侯…竹笋生(たけのこ しょうず)

☞たけのこが顔を出す頃。

 伸び過ぎないうちに収穫するのが美味しいたけのこのコツ。

 

タケノコは陽の性質のある食べ物で

特に先っぽのほうはその作用が強いです。

食べ過ぎると気が上り易くなるので

ほどほどに頂くようにしましょう。


因みに私は"きのこの山"派です。

<いや、なんの話ww


チョコも食べすぎは×ですよ!!笑



日中、夏日や真夏日を記録したり…

でも朝はまだひんやりすることもあったり…

寒暖差で体調不良を起こす人がかなーり多いです。

気温差や気圧の変動で体調不良が起こるのは

西洋医学では「自律神経系の乱れが〜」なんていうのでしょう。


これも研修先で聞いた面白い話なのですが…

こういった温度差であったり、

天候の大きな変化の気圧差っていうのは

東洋医学では、少陽枢機(しょうようすうき)で受けるのだと。


表裏の丁度境目、半表半裏ですね。

枢機…つまり枢(とぼそ)


ドアでいうと軸となる部分で邪が吹き溜まる場所、とも言われています。


臓腑でいうと『肝胆』にあたります。

西洋医学で言う自律神経系は、

東洋医学ではこの『肝胆』がそれに近しい働きも担っていると思います。


特に足の少陽胆経は側頭部や耳にも経絡が流注しているので

こういった気象の異常を感知し易い人は

偏頭痛や耳鳴り、眩暈なんかが起きやすくなるわけですね。

(そもそも天気の影響を受けてしまうというのが問題なのですが)


なるほど、確かに。


最近、処置して功を得た実感があっても

何故かぶり返す人が出てくるなぁ…

と思うこともあったので肚に落ちましたね。


その日の天候、気圧、風向、月の満ち欠けまでも

より一層意識しながら臨床に臨まないといけないですね。


また一つ勉強になりました…!!



【夏の過ごし方〜養生して身体を守る〜】


これらの影響を受けない

or 最小限に済ませられよう自ら養生する必要もあります。


これからどんどんと陽の気が強くなるので、

人体もその陽の動きに合わせる必要があります

つまり…"発散"させなくてはなりません。


黄帝内経 素問『四気調神大論編』には


夜臥早起.無厭於日.使志無怒.使華英成秀.使気得泄.若所愛.在外.


とあります。


簡単日野訳:

「夜はゆっくり休んで朝は早起きして下さい。

日の光を厭わず過ごし、怒ることなく可憐な華が咲くかのような気持ちで過ごしましょう。

外へ出てよく動き、汗をかいて陽気を発散させるようにしていきましょう。」


このような感じですね。


発散=発汗です。


本格的な夏が到来するまでに、

歩くことでも良いので運動をして

発汗できる身体(毛穴を広げでおく)を作り、

余分な陽気(身体の熱)を発散しておくことで

夏の暑さに順応していくわけですね。



暑熱順化というやつです。



”暑邪”というものの性質は、

”湿邪”+”火邪(熱邪)”ですから、

内部にこれらの邪気が溜まっていると、

やはり外部からの影響も受けやすいです。


いかに身体の内部環境を”平(へい)=均衡の取れている状態”に保つかが、

その時々の季節を上手く過ごすかの鍵になってきますので、

夏バテ、夏カゼ、熱中症の予防としても

しっかり今のうちから身体を作っておきましょう。



しかし、呉れ呉れも…

私のように真っ昼間に運動する!

のような野生動物たちさえも目を疑うような

異常行動はしないように。笑


涼しい時間を狙って、まずは運動していきましょう。
(説得力無ェ

----------------------------------------------------------------------

鍼灸 縁庵

住所:大阪府茨木市永代町6-19 近藤ビル402

電話番号:090-3890-4915

----------------------------------------------------------------------

NEW

VIEW MORE

CATEGORY

ARCHIVE

TAG