季節の変わり目に体調不良が多い理由

query_builder 2023/10/13
茨木_鍼灸東洋医学
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先日まで暑くて…

最近急に冷えるようになりましたね。

そしてタイトルにもあるように、

なぜ、この時季に体調不良が多いのか!?



前回は経絡の話をしまして…

じゃあ次は経穴(ツボ)!


…と思っておりましたが、


あまりにも周辺で体調不良を訴える人が

増えている気がして仕方がないので(笑)



今回はその理屈を

東洋医学的に解き明かしてみましょうか〜。



なぜ季節の変わり目に増えるのか…?


そこにはしっかりとした理由があります。



まぁ西洋医学的にいうのであれば

乾燥し始める季節だとか、

寒暖差が強いから、

とかになるのでしょうが…


まぁそこはそのとおりでもあるので置いといて…笑


自然界(天地)の問題ではなく、

人体(人)における問題に着目して

今回は説明していきます。



【秋の不調の理由は3000年前に解き明かされている】


先日なんとなしにテレビを観ていたら…

こんなことを耳にしました。


「インフルエンザが早い段階で流行し始めている」


しかも、

コロナウイルスも再び、少しづつ増えてきているのだとか。


また、私の友人から聞いた話では

「職場でアデノウイルスが流行っている」

とか、

患者さんから

「熱っぽくて体調が優れません」

だとか…

そういった話を最近本当によく耳にします。


これは偶然なのでしょうか?


そんなことはありません。

ちゃんと、明確な理由があるのです。


私からすれば…

「そりゃ、そうなるわな〜」

と思っているのですけれども。笑


そう思うのは

東洋医学の聖典である、黄帝内経・素問

すでに以下のようなことが記されているからです。


「夏三月.此謂蕃秀.天地氣交.萬物華實.夜臥早起.無厭於日.

使志無怒.使華英成秀.使氣得泄.若所愛在外.此夏氣之應.

養長之道也.逆之則傷心.秋爲痎瘧.奉收者少.冬至重病.」

ー素問・四氣調神大論篇


これをわかりやすく翻訳すると…


「夏である5,6,7月は蕃秀(ばんしゅう)と言い、

万物が成長して繁栄、華やかになる時季です。

日が暮れたのちに就寝し、朝は日が明けるのと同時に起き、

日中は嫌がらずに外へ出向いて陽の光を浴び、心は安らかにし、

自然の繁栄を感じながら、程よく身体を動かして発汗しましょう。

これは夏の正しい養生法です。これに逆らえば心の臓を傷めることとなり、

秋には痎瘧(がいぎゃく)になり、冬になるとより重症化します。」


まぁ中国の古典であり、しかも昔の話でもあるので

暦には多少ズレがあります。


二十四節気上では立秋は8月に迎えますが…

まだまだ夏っぽさが残る現代ですから。

そこは臨機応変に考えていきましょう。


では解説していきます。


「夏は陽の季節であるために、自然界に法に則り、

陽らしい生活をして気を養ってください」

といっています。


人間と自然界は一体である、という

天神合一(てんじんごういつ)思想に則っ取れよ、と。


「そのためには、常に怒りの気持ちを忘れて心を安らかにして

陽の光を浴びつつ運動して汗をかくようにしましょう」


ここがポイントですね。

汗をかくことで人体内の熱を放散することができます。

また、要らない水分も排出することができますよね。


では、今年の夏はどうでしたでしょうか?


災害級とまで言われた猛暑

年々記録を更新していっているわけですから、

地球の温暖化が進行しているのはもうわかりきったことです。

もうこれは防ぎようがないと思います。


それに対して気象庁・メディアは

「極力、外出を控えるように」と

毎日のように報じていましたね?


さて、世間一般はどうなったか?


外出せずに夏に冷房の効いた部屋で、

冷たいものを食べて、引きこもって生活する人が

多数になったわけですよね。


どうでしょう?

素問・四氣調神大論篇にあった記載とは

真逆の生活をしていたわけです。


では、翻訳の続きを…


「この養生法に逆らえば秋には痎瘧(かいぎゃく)になり、

冬にはさらに重症化してしまいますよ」


痎瘧というのは呼吸器を中心とした病のことを指します。


まさしく…ですよね。


同じことを言うと…

数年前から秋〜冬になると爆発的に

コロナウイルスの陽性者が増えていたのも頷けるはずです。

(あれにはちょっとしたトリックがあるのですが…

まぁそれを抜きにしても、です)


「じゃあ、あの災害級の炎天下の中運動しろ、って言うのか!」


いえ、そうではなく…


やりようは幾つでもあったと思います。


例えば…

朝の太陽が昇りきる前や

日が沈み始めた頃にに散歩をするとか、

室内でできるような体操や運動で

一汗かくようにするとか、


熱中症のリスクがある中で無理に動こうとするのではなく、

リスクを回避する中でできることをやれば良いだけの話。


それすらやらずに…

ただ単に暑いからといって冷えた場所で、

冷えたものばかり食べていると、

身体の中に冷えや湿気が蓄積されていき、

身体は陰へと傾いていってしまいます。

陽の時季なはずなのに。

こういったこともあり冷え性など、

現代人には多いのですよね。


そして、寒くなり始めた季節に…

つまり陰陽転化して、陰の時季に入ってきた頃に

身体内の陰分が助長されて溢れかえってしまう…

故に陰陽バランスが壊れてしまい、免疫力の低下を起こし、

カゼをひきやすかったり、呼吸器の問題が出たり…

それだけじゃなしに、秋の花粉症や肌荒れなんかも

そこからきている可能性があります。



しかし。これらの不調や

今起こってワーワー騒いでいる感染症なんかは

もう3000年も前からわかっていたことなのです。


現在の医学だけではなく、人間の生活そのものが、

いかに対処療法的になってしまっているか…

ってことがわかりますよね。


うん、昔の人は凄いなぁ。。。


【病にならない体づくり】

先ほど申したのは、夏の過ごし方でした。


もちろん夏に限らず、

各季節、その時季に沿った過ごし方というものがあります。


全部記載していると長くなってしまうので、

またその時季になりましたらこうしてブログに

綴っていこうと思います。


その季節が来るたびに毎年毎年…

口酸っぱく言い続けましょうかね…笑


普段から私は患者さんに対して

あーだこーだ、と

言っているわけですが…

「先生に怒られた」で済ませないでくださいね。笑


あなたの身体、さらにはこの先の体調のことも考えて

より健やかに過ごしていただけるように言っているわけですから。


変な話ですが…

健康になられたら私は稼げなくなってしまうのですよ。。。

それでも!

少しでもね、患者さんには良くなってもらいたい!


という一心でいつも養生法をお伝えしていますので

ご理解くださいませ…。


本当に良い思考を持って、身体に良いを生活をして

自身の身体の聲をしっかり聴き入れてあげていると

病気なんてしませんから…。


医者いらず、ってやつです。


しかし、生きている限りイレギュラーもあるわけで、

それこそ季節に沿った身体作りのためにも

定期的にはいらしていただきたいと思います。


やってもうた〜!!


となる前に…

常に健やかな身体で、健やかな生活を送れるように

ご一緒に歩んでいけたら、幸いでございますm(_ _)m

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鍼灸 縁庵

住所:大阪府茨木市永代町6-19 近藤ビル402

電話番号:090-3890-4915

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