伝統鍼灸とは?一般の方に講演してきました!

query_builder 2025/01/12
茨木_鍼灸東洋医学自律神経体質改善
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昨年の話になるのですが…笑

一般の方(鍼灸を受けたことのない方もたくさんいらっしゃいました!)向けに

講演をする機会をいただき、

「現代病を癒す可能性”伝統医学”とは?」

というテーマでお話しさせていただきました。

サブタイトルは「現代医学との違い」です。


昨年4月より鍼灸の教員免許取得のため、

専門学校に通い始めた私ですが

ある程度、東洋医学に関して知識のある学生さんなどに

話をする機会はあったのですが…

全く知識ゼロの方にお話しする機会はなかなかなく、

資料作成も頭を凝らして作成しました。


どうしたら伝わるだろうか?
と、考えながら作るのは楽しかったですね〜。


今回はその時の内容になりますが

東洋医学を、伝統鍼灸はなんぞや?

と思っている方に

少しでも興味を持っていただけたら幸いです。


【伝統医学と現代医学の違い】

まずはこの話をさせていただきました。

伝統医学というものは世界にさまざまありますが、

今回、私が取り上げたのは主にアジア地域を中心として

継承・発展してきた東洋医学です。


鍼灸や漢方もここに含まれます。



これらは『予防医学』とも言われ、

病を発症したら治す、はもちろんですが

「治未病」(未病を治す)の考えの元

”病気になる前に体調を整えて予防する”

が大事、いう考えが根底にあります。


体質を整える≒体質改善

とも言えるでしょうか。


また、仏教用語でも「心身一如」という言葉があるように

”ココロとカラダは密接に関連している”

と考えています。


これは昨今、現代医学でもいわれるようになりましたね。

ストレス性のなんとかかんとか、

自律神経の失調がどうたら…などなど。


特にここに関しては日本人はデリケートですからね(笑)

ココロのメンテナンスも大切なのです。


いわゆる『気の発散』ですね。


そのほか、「整体観念」という

自然界と人体は統一されて

互いに影響し合っているんだよ〜


という概念もあります。


面白いのが、

ツボというものは365種類あり、

(正確には361なのですが…笑)

ツボとツボを繋いで気が流れる道である

『経絡(けいらく)』は(主要のものは)12本ある、

と古典では昔から記されています。


365種類と、12本…

勘がいい方はお気づきでしょうが、

こういうことですね。



1年を象っているのです。


自然と一体、ということは

さまざまな自然現象の影響を受けるということであり、

天候による頭痛や、女性の月経、

季節の変わり目に不調を起こしやすい、

などがそれに相当すると考えられます。


病気(症状)が発生するのはカラダですが、

その原因はカラダにはなく、

その周囲環境にあるかもしれない…

と、伝統医学では多角的に視ていくわけですね。


だから当院は初回の方には丁寧にカウンセリングし、

お身体の状態についてだけではなく

その方を取り巻く現在の環境や

現在までどのように過ごしいてきたか…

既往歴だけを聞くのではなく、

その方のhistoryを聴いていくことで

病の流れを動画として捉えることができるわけですね。


静止画(現状)だけを視ていても、

原因が見つからないことが多々ありますからね。


また、改めて自分自身を振り返っていただくことにより

生活習慣の見直しや、

自身と向き合うきっかけになったりすることもあります。


《人間理解》ですね。

一人ひとりが違う人生を歩んできているわけですから、

病態を把握のため、はもちろんのことですが

人を診るわけですから、

その人のことを理解しないといけません。

もうこれは必要不可欠です。


パソコンの画面ばかり見て

患者の顔すら見ないような医者にはなりたくないですね。


【鍼灸の作用機序】

では、鍼灸はどのように作用しているのか?

現代医学的にいうと

「侵害受容器が〜」や「下降抑制系が〜」

といった受容器や反射、

ホルモンなど生理学的な話になりますが

それだけでは説明が仕切れない状況ってものが

鍼灸の効果にはまだまだあるんです。

(私はここにロマンを感じます)


東洋医学的な見解では

人体は大まかに分けると

気・血・津液(血液以外の液体成分)で

構成されていると考え、

これらが何かしらのエラーを起こすことで病が発生する、

と考えます。


それが不足なり、余りすぎたり、停滞したり…

とエラーのバリエーションは様々ありますが、


そのエラーを鍼や灸で以って整える、ということですね。

不足すれば補い、

余るなら散らし、

停滞しているなら詰まりを取ってやる、

といった具合です。


同じ『痛い』でも

不足していればぼんやりとシクシク痛む

かもしれないし、

余剰すぎるなら痛みの場所が明瞭でズキズキと激しく痛む

かもしれないし、

停滞していると突っ張ったように痛む

かもしれないし、

その病の性質を把握し、分類しなければなりません。


そしてツボにはそれぞれ効能があるわけですから

どのツボが、どこに、どのように働きかけるのか、

を理解していると…

「あっ」という効果が出ることがあるわけですね。


それに体質を加味すると、

同じ病気や同じ症状でも、使うツボが変わったりします。

これを「同病異治(どうびょういち)」と言います。


逆(違う病でも処置が同じ)は「異病同治」です。


私は基本的に少数の鍼(基本的に1本)で処置しますが…

それは丁寧に話を聴いたことで

「今、最も必要である処置(ツボ)」を

選択することができるからですね。


刺せば刺すほど、どのツボが効いたのか、

という照合性に欠けてきます。


そうなれば…自分は何がしたかったのか?

自分の見立ては正しかったのか?

といったことが不明瞭になります。

数打ちゃ当たるで「なんか良くなった!」では

それ以上も、それ以下の処置も

運任せでしかできなくなるわけですよね。


だからシンプルな治療を心がけているのです。


また鍼にしろお灸の熱刺激にしろ

人体にとっては”異常な何か”なわけですから

それに対して反応を起こします。


その”異常な何か”の数が少なければ少ないほど

人体の反応はそこに集約するわけです。

故に身体の中でなんらかの現象(気・血・津液の変動)が

大きく動くわけなのですよね。




その人自身の身体の状況を動かしているので

副作用的なものが比較的少ないわけですね。

(たまに病が浮き彫りとな流ことで一時的に症状が強くなったり、眠気やだるさが出ることがあります。これを好転反応といいます)


私が気を吹き込んだり、

吸ったりしているわけではなのでお間違いなく…です。笑


細かい話はまた別の機会にでもできたらいいな、

と思いますので今回は「そうなのか〜」くらいに

しておいてください。笑



さて、資料も莫大な量なので

抜粋して綴らせていただきましたが…

伝統医学(東洋医学)に

興味を持っていただけたでしょうか。


どっちの医学が良い!

というわけではなく、どちらも特徴があり

診る視点が違うのでうまく使い分けながら

生活ができるようになっていってほしいですね。


このような内容を2時間ほど講義したわけですが…

本当に私自身が楽しかったですね。


いずれこのような機会が増え、

より多くの方々に東洋医学を、伝統鍼灸を周知していくことができたら…

素敵だな〜と思います。


鍼灸 縁庵:日野


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鍼灸 縁庵

住所:大阪府茨木市永代町6-19 近藤ビル402

電話番号:090-3890-4915

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