身体の要となるツボ〜五要穴〜

query_builder 2023/10/27
茨木_鍼灸東洋医学
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前回はツボの話をしました。


ツボって結局なに?


その中で臨床上重要な作用を持つとされる主要なもの…

総称して『要穴(ようけつ)』

というものがある話もしました。


今回はそこを掘り下げて

少し話していこうかと思います。

結構…マニアックな話になるので…

今回はどちらかというと

臨床の場に立っている鍼灸師さんであったりとか

或いは東洋医学が好きな鍼灸学生さんとか…

もしくは東洋医学が大好きな患者さん(笑)

だと、「あぁ面白いな」と思っていただけるかもしれません。


今回は『五要穴』について。

臨床でもよく用いる穴位になってくるので

ここを解説していきます。


【五要穴の考え方】

五要穴。

字の如く、五つの重要な穴位…ツボです。

鍼灸師の方なら

耳にしたことはあるかと思いますが…。


これの内訳は

原穴(げんけつ)、郄穴(げきけつ)、絡穴(らっけつ)、

兪穴(ゆけつ)、募穴(ぼけつ)

となっております。


各経絡にそれぞれ五つの要穴がある…

ということです。


ではその要穴の詳細を見ていきましょう。


原穴…原気(元気)の流れ出る、或いは留まる経穴。

 故に臓腑経絡の状態を伺うのに特に優れている、と考えられます。

 主に手首や足首の周辺に存在します。

 これは人間の進化論の中で手首足首が発達し、

 重要な役目を果たしているのに通ずる…

 とも考えることができますよね。


郄穴…「郄」とは閉じる、という意味合いがあり、

 ”くぼみ”と同義であります。

 つまり骨肉の間の溝のようになっているところに存在し、

 ”退ける”という意味合いもあり、

 急性の症状の診断点や治療点になるとされています

 

絡穴…経脈から絡脈が分かれ出る部位に存在する穴位。

 肘・膝より末端に存在。

 対になる他経と連絡しあっている経穴。

 なので、上手く用いると表裏の経絡を

 同時に動かすことも可能です。

 慢性の症状は勿論、臨床では幅広く用いられます。


兪穴…背部にあるために背部兪穴と言ったりもします。

 臓腑の気が注ぐとされ、結びつきが強いため、

 臓腑の変動や異常を知るために重要になってくる。

 頑固で重い臓腑の疾患を治すのに用いやすい。


募穴…お腹にあるため、腹募穴と言ったりもします。

 「募」には集まるという意味合いがあるように

 臓腑の気が集まるところ。

 臓腑の気が注ぐ背部兪穴とセットになることで

 より一層、臓腑の状態を伺い、

 診断、治療を行うポイントになってくる。

 

このようにそれぞれが意味合いを持っているのです。


ただ単に、筋肉を狙って〜とか、

◯◯神経のどうたら〜で鍼をするよりも、

色々なことに効かせられそうで…

私は面白いなぁ、と思うんです。

※あくまでも個人的な感想です。


で、また…

漢字一文字一文字に込められた意味・思いが奥深くて

調べているとワクワクしますよね♪


学生時代は勉強が大嫌いで、

古典も全くできなかった私ですが…

逆に今はどハマり…。


今思えばちゃんと学んでおけば良かったかなぁ、とか。

後の祭りですが…笑


こういったツボの意味を頭に入れて、

1本に絞り込むからこそ、そのツボの効能というか

本来持つ働きをしっかり果たしてくれるんですよね。


だから…

私が鍼を使って「えいやっ!」と

気を注入しているのではなく、

”患者さんの身体の反応を最大に活かす”

ようにしているだけなのです。

治癒力を整えてあげる、という言い方になるのかな?


これって意外とポイントで、大切なことなのです。


主役は患者さん自身なのです。




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鍼灸 縁庵

住所:大阪府茨木市永代町6-19 近藤ビル402

電話番号:090-3890-4915

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