-顔面気色診- 肌からみる体調③

query_builder 2023/12/11
茨木_鍼灸東洋医学
顔面気色診について

前回は目で視て診断する

”望診(ぼうしん)”ついて触れました。

-顔面気色診- 肌からみる体調②


そして望診で大事になってくるのは直観、と。


これに関しては日頃から時間を共に過ごす

家族などは特に感じやすい場合もあります。


例えば子供が帰宅した際に…

「ん?なんか学校であったのかな?」とか、

逆にお子様が

「ママ、何かあったの?」と聞いたりとか。


そんなこともあるので、

家族で来院されている方々には

お互い、何か変わった様子を感じたことが

あったか…というのは

常々聞くようにしていますね。


その望診の中の顔面診。


顔面のある部位における肌の状態を診ている、

と、前回書きましたが

その他にも顔色…もですね。


肌の色も診て、それが何を意味するのか?

ということも考えます。


肌から放たれる色のことを

”気色(きしょく)”と言い、

顔面部における気色を伺うことを

”顔面気色診”と言います。


今回はこの色にフォーカスして綴っていきます。



【五臓でみる生き生きとした顔色】

黄帝内経・素問「五臓生成篇」では

各臓腑が主る色について言及しております。


色味當五藏.

 白當肺辛.

 赤當心苦.

 青當肝酸.

 黄當脾甘.

 黒當腎鹹.


辛・苦・酸・甘・鹹(しおからい)は

五臓が主る味のことですが…

今回はそれは置いておきましょう。


肺ー白、心ー赤、肝ー青、脾ー黄、腎ー黒


とあります。さらには…


 青如翠羽者生.

 赤如雞冠者生.

 黄如蟹腹者生.

 白如豕膏者生.

 黒如烏羽者生.

 此五色之見生也.


翻訳:

「翠羽の如く青きものは生き、

 鶏冠の如く赤きものは生き、

 蟹腹の如く黄色きものは生き、

 豕膏の如く白きものは生き、

 烏羽の如く黒きものは生き、

 この五色が見られるのは正気ある証拠だ。」 


  ※翠羽…カワセミの羽

  鶏冠…ニワトリのトサカ

  蟹腹…カニの腹部

  豕膏…ブタの脂肪

  烏羽…カラスの羽

  

というようなことを言っています。

さらにその後は、

白絹で包んだような…

と各色が外面に現れる際に

白絹で包まれたかのような色が吉、と

表現されています。


まぁちょっと…

どれも抽象的なのですが…笑


どれも生き物で例えられており、

そこに正気がある、

ということは想像しやすいですよね。


全くの原色そのものが現れるのも良くないし、

正気のない、すすけた色で出るのも良くありません。


上記の色を基準色として、

顔色を見ていくわけですね。


どの色に偏るわけでもなく、

バランスよく全ての色が調和しているのが吉です。


【気血の充実した顔色】

先ほどは五臓の視点でみた顔色についてでしたが、

それが全てではなく、

気血や寒熱によっても

顔色というものは左右されます。


気が不足すると

顔が痩せ細る、表情が乏しい、など

血が不足すると

青白く、艶がない、など

そういったものが出てきます。

(どこの臓腑の気血の失調なのか、ということも大事)


また身体がに傾くと顔面は赤ら顔になりますし、

寒(冷え)に傾くと白っぽくなります。


この辺りはなんとなく…

先ほどの五蔵の顔色よりは

想像しやすいのではないでしょうか?笑


このように物事を

複眼的に捉えていくのが東洋医学。

顔色一つにしても診断材料として、

さまざまなことが考えられるのです。


前回は顔面部における肌の状態、五臓配当を、

今回は顔色についての話をしました。


これは脈やツボを診るという

技術が必要なわけでなく…

誰でも視認することは可能ですので、

ご自身でも毎日、体調と照らし合わせてみて

お顔のチェックしてみても面白いのではないでしょうか?


ご自身の身体に、健康状態と向き合う

入門しやすい一歩かもしれませんよ♪


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鍼灸 縁庵

住所:大阪府茨木市永代町6-19 近藤ビル402

電話番号:090-3890-4915

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