アトピー性皮膚炎の原因と東洋医学での体質改善アプローチ

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東洋医学体質改善
窓辺に座り光を浴びる女性の水彩イラスト|アトピー性皮膚炎と東洋医学

アトピー性皮膚炎の原因と東洋医学での体質改善アプローチ

「ステロイドをずっと使い続けるのが不安…」「かゆみが夜も止まらなくて、もう疲れた」——そんなお気持ちで、このページにたどり着いた方も多いのではないでしょうか。

アトピー性皮膚炎は、皮膚のかゆみや炎症が繰り返されるつらい疾患です。現代医学では主にステロイド外用薬などで症状をコントロールしますが、「薬に頼らず、体の根っこから変えたい」と考える方が、鍼灸院の門をたたいてくださることも増えています。

この記事では、アトピー性皮膚炎について現代医学的な基礎知識東洋医学的な見かたをあわせて解説し、当院(鍼灸 縁庵)でどのようなアプローチをしているかをご紹介します。「どんな選択肢があるのか知りたい」という段階の方も、ぜひ最後まで読んでみてください。

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アトピー性皮膚炎とは何か

定義・主な症状

アトピー性皮膚炎は、皮膚のバリア機能の低下と免疫の過剰反応が重なって起こる、慢性・反復性の炎症性皮膚疾患です。日本皮膚科学会の診療ガイドラインでは「増悪・寛解を繰り返す、そう痒のある湿疹を主病変とする疾患」と定義されています。

主な症状は次のとおりです。

よくみられる症状

強いかゆみ(特に夜間に悪化しやすい)、皮膚の赤みや乾燥・ガサつき、ジュクジュクした滲出液、ひっかき傷が絶えない状態(苔癬化)。好発部位は顔・首・肘の内側・膝の裏など皮膚が折り重なる箇所です。

年齢による違い

乳幼児期は顔や頭に出やすく、学童期以降は四肢屈曲部に移行していく傾向があります。成人になっても続く「成人型アトピー」では、顔・首・手などに慢性的な病変が残ることがあります。

発症の背景にあるもの

アレルギー体質(アトピー素因)の遺伝的背景に加え、ハウスダスト・食物・汗・ストレスなどの環境要因が重なることで発症・悪化します。フィラグリン遺伝子の変異が皮膚バリア機能低下に関与することも知られています。

かゆみがひどいと睡眠が妨げられ、日中の集中力低下や精神的なストレスにもつながります。「皮膚の病気」でありながら、全身・生活全体に影響するのがアトピー性皮膚炎の特徴です。


アトピー性皮膚炎の治療と薬

現代医学での治療法

日本皮膚科学会のガイドラインでは、アトピー性皮膚炎の治療の柱として「薬物療法」「スキンケア」「悪化因子の除去」の3つを組み合わせることを推奨しています。

主な薬物療法

ステロイド外用薬が第一選択として広く使われます。炎症を速やかに抑える効果が高い一方、長期使用による皮膚の菲薄化・依存を心配する声もあります。タクロリムス外用薬(プロトピック)は顔・首などステロイドが使いにくい部位に用いられます。近年は生物学的製剤(デュピルマブなど)やJAK阻害薬といった新しい治療薬も登場し、重症例の治療選択肢が広がっています。

スキンケアと保湿

バリア機能の回復・維持のために、入浴後すぐの保湿剤塗布が基本です。洗浄は刺激の少ない石鹸を泡立てて、こすらず丁寧に。爪を短く切ってひっかき傷を減らすことも大切なセルフケアです。

院長・日野からひとこと

「ステロイドが悪い、とは思っていません。急性期の炎症を抑えるには必要な薬です。ただ、『なぜ炎症が起きているか』という根っこの体質に働きかけることが、再発を繰り返さないためには大切だと感じています。ステロイドと鍼灸を上手に組み合わせながら、少しずつ薬を減らしていけるよう一緒に考えていきましょう。」


東洋医学から見たアトピー性皮膚炎

根本原因と体質タイプ

東洋医学では、アトピー性皮膚炎を「外から何かが皮膚を攻撃している」だけでなく、体の内部の不均衡が皮膚に現れていると捉えます。古典『黄帝内経素問・至真要大論篇』には「諸痛癢瘡、皆属於心」——すなわち痛みやかゆみ、皮膚の爛れはすべて「心(身心の熱)」に属すると記されており、皮膚症状を全身の状態と結びつけて考えてきた歴史があります。

また、清代の医学書『医宗金鑑・外科心法要訣』(1742年)には「奶癬(乳癬)」「四弯風」として乳幼児~小児の湿疹・皮膚疾患が記述されており、これが現代のアトピー性皮膚炎に相当すると考えられています。

当院では患者さんお一人おひとりの体質を丁寧に診て、以下のような体質タイプに分類しながらアプローチを組み立てます。

血熱タイプ

赤みが強く、熱感・ほてりが目立つ。かゆみは激しく、患部を冷やすと少し楽になる。体内に「熱が籠もってオーバーヒート気味な状態」です。ストレスや辛い食べ物で悪化しやすい傾向があります。

湿熱タイプ

ジュクジュクした滲出液が多く、患部が膿みやすい。体が重だるく、胃腸の調子も悪いことが多い。「熱い蒸気でパイプが詰まっている状態」で、甘いものや脂っこいものの摂りすぎ、湿気の多い環境で悪化します。

血虚タイプ

慢性化して皮膚が乾燥・ひび割れしやすい。顔色が淡く、疲れやすく、夜に眠れないことも。「潤いの材料が足りなくて、肌が乾燥しやすい状態」です。産後や過度なダイエット後に悪化するケースも見られます。

脾虚・湿困タイプ

胃腸が弱く、むくみやすい体質。皮膚症状は慢性的で、ひどくはないが治りきらない状態が続く。「工場の生産力が落ちて物資が行き届かない状態」に加えて湿気が溜まっています。食が細い方や疲労感の強い方に多いです。

これらのタイプは単独で現れるとは限りません。「血虚+血熱」「湿熱+脾虚」のように複合していることも多く、問診・脈診・腹診・舌診を組み合わせて丁寧に見極めていきます。


鍼灸での改善アプローチ

縁庵での施術について

当院では、北辰会式の少数鍼を基本とし、極力少ない本数(理想は1本)でお体全体のバランスを整えることを大切にしています。多くの鍼を一度に刺すのではなく、最も効果的なポイントを丁寧に選んで施術することで、体への負担を最小限に抑えながら働きかけます。

アトピー性皮膚炎へのアプローチとして、当院では主に以下を組み合わせています。

北辰会式鍼(少数鍼)

体質タイプ(血熱・湿熱・血虚・脾虚など)に応じて、全身の気・血・津液の流れを整えるツボを厳選して選穴します。皮膚症状だけでなく、睡眠・胃腸・精神状態など全体を診て施術します。

夢分流打鍼術・古代鍼®

皮膚や腹部への直接の刺激を最小限にしながら、接触鍼・皮膚表面への軽微な刺激で気血を動かす技術です。子どもや皮膚の敏感な方、「鍼が怖い」という方にも対応しやすい施術法です。

灸法(各種)

直接灸・透熱灸・温灸など、体質と症状にあわせて灸の種類・強さを選びます。温める作用で気血の巡りを促し、冷えによる湿の停滞を改善するアプローチに用いられます。

WHO(世界保健機関)の報告書「Acupuncture: Review and Analysis of Reports on Controlled Clinical Trials」(2002年)でも、鍼灸が適応を期待できる疾患としてアトピー性皮膚炎を含む皮膚疾患が挙げられており、世界的に研究・実践が積み重ねられています。

院長・日野からひとこと

「アトピーは一朝一夕に変わるものではありません。でも、鍼灸を続けながら睡眠・食事・ストレス管理を丁寧に整えていくと、かゆみの波が少しずつ穏やかになっていくことを多くの方で経験しています。急ぐ必要はありません。ご自身のペースで丁寧に整えていきましょう。」


まとめ:養生と日常ケア

アトピー性皮膚炎は、皮膚だけの問題ではなく、睡眠・食事・ストレス・体質すべてが絡み合っています。東洋医学では、体の内側から整えることで皮膚が変わっていく可能性があると考えます。

日常で意識したい養生のポイント

睡眠をしっかりとる(夜11時前には床に就く)。甘いもの・脂っこいもの・アルコール・辛い食べ物は控えめに。入浴後は5分以内に保湿剤を塗る。ストレスを溜め込まず、深呼吸や軽い散歩で気をほぐす。爪を短く保つ。

これらは、現代医学・東洋医学いずれの立場からも共通して勧められる基本です。小さなことの積み重ねが、体質を変える大きな力になります。

「がまんしなくていい」——当院でよくお伝えする言葉です。かゆみを我慢して悪化させるより、早めに対処することで体全体の消耗を減らせます。体の声に耳を傾けながら、一緒に相談していきましょう。

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アトピー性皮膚炎でお悩みの方へ

「薬に頼りすぎず、体質から変えていきたい」そのお気持ち、当院でしっかりお受けします。大阪府茨木市の鍼灸 縁庵(よすがあん)では、初回から丁寧な問診で体質を見極め、お一人おひとりに合った施術をご提案しています。

まずはお気軽にご相談・ご予約ください


参考文献

1) 日本皮膚科学会「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2021」日皮会誌 131(13), 2021.
2) 黄帝内経素問・至真要大論篇(成立:前漢〜後漢期)「諸痛癢瘡、皆属於心」.
3) 吴谦 主編. 医宗金鑑・外科心法要訣. 清代(1742年).
4) World Health Organization. Acupuncture: Review and Analysis of Reports on Controlled Clinical Trials. Geneva: WHO; 2002.
5) 陳実功著. 外科正宗. 明代(1617年).

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鍼灸 縁庵

住所:大阪府茨木市永代町6-19 近藤ビル402

電話番号:090-3890-4915

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